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双極性障害とは

双極性障害とは、感情の激しい変動が見られる精神疾患で、気分が極端に高まる「躁状態」と極度に沈む「抑うつ状態」が交互に現れることが特徴です。双極性障害は、時折気分が通常の状態になることもあり、そのために本人が異常に気づかない場合も少なくありません。
そのため、もし周囲から感情の変化が著しいと指摘された場合、双極性障害の可能性を考慮し、迅速に医療機関での相談をおすすめします。気分の激しい浮き沈みを感じた際は早めに当院までご相談ください。

精神科医・産業医
三重大学医学部卒業後、桑名市総合医療センターで初期研修を修了。 その後、南勢病院精神科での勤務、かわいクリニック/新宿よりそいメンタルクリニックでの診療を経て独立。 日本精神神経学会に所属し、日本医師会認定産業医としても活動。
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双極性障害を発生する原因

双極性障害を発生する原因には「遺伝的要因」「環境要因」の2つに分けられます。それぞれの原因を確認していきましょう。
遺伝的要因の影響
双極性障害は、しばしば遺伝的な要因が関与しているとされています。家族に双極性障害を持つ人がいる場合、その傾向は強まることが明らかとなっています。このような遺伝的背景を持つ方には、早期の診断や予防的措置がより重要となります。
ストレスや環境要因
強いストレスや大きなライフイベントも、双極性障害の発症要因として知られています。職場や家庭でのプレッシャー、不安定な生活環境、トラウマとなる出来事は双極性障害を引き起こす引き金となることがあります。さらに、睡眠不足や不規則な生活習慣も発症リスクを高めることがあるため、健康的なライフスタイルを保持することが大切です。
双極性障害の種類

双極性障害は、症状の特性によって「双極性障害1型」「双極性障害2型」の2つのタイプに分けられます。それぞれのタイプの特徴を確認していきます。
・双極性障害1型双極性障害の1型は、生活や職場での活動に大きな支障をもたらす、極端な躁状態が特徴の一つです。このタイプの双極性障害を発症している方は、突然大声で話し始めたり、会話の流れを中断して急に怒りを露わにしたりなど、衝動的な行動を示すことがあります。
・双極性障害2型双極性障害2型は日常生活や職場での活動に大きな支障が生じるほどの影響を及ぼさない軽度の躁状態を特徴としています。このタイプの双極性障害では、躁状態がそれほど顕著ではないため、本人が気づかないこともしばしばあります。そのため、異変に気づいた家族や友人が、注意深く見守りつつ適切な助言を行うことが重要です。
双極性障害の主な症状
双極性障害は「躁状態」と「抑うつ状態」の2つの症状が見られることが特徴です。それぞれ主な症状は以下の通りです。
抑うつ状態の症状
・1日中気分が落ち込む状態が数週間続く ・食欲がなく体重が減少する
・立ちくらみがする ・何事に対してもやる気がわかなくなる ・思考が働かない
・性欲がない ・喉がかわく など
躁状態の症状
・ハイテンションになる ・自信に満ち溢れる ・睡眠時間が極端に短くなる
・急に怒りだす ・普段と比べて活動的になる ・開放的になる など
双極性障害の治療方法

双極性障害の治療法には「薬物治療」と「社会心理療法」の2つがあります。それぞれの治療法の特徴は以下の通りです。
・薬物治療
双極性障害は、治療において薬を使用することで症状の改善が期待できます。特に、「気分安定薬」や「抗精神病薬」が処方されます。これらの薬は、症状を和らげるだけでなく、再発を抑える役割も果たし、患者の精神的なバランスを持続的に保つ効果が期待できます。
・社会心理療法
社会心理療法は、双極性障害の治療において薬物療法と併用すると効果が期待できます。心のケアや対処法を学びながら自己管理能力を高める心理教育や、家族と協力して病状の改善を目指します。社会心理療法は、患者が安定した生活を取り戻す手助けとなります。
柏よりそいメンタルクリニックで行う双極性障害の診療

双極性障害は、気分が落ち込む抑うつ状態と、気分が高揚して活動性が増す躁状態または軽躁状態を繰り返す疾患です。
診察時に現れている症状だけでなく、これまでの気分や行動、睡眠の変化を振り返りながら治療方針を検討します。
過去の気分の高まりや行動の変化まで振り返ります
初診では、現在の気分、意欲、睡眠、食欲、疲労感などについて詳しく確認します。
過去に睡眠時間が短くても活発に動けた時期や、普段より話し続けていた時期がなかったかも伺います。
買い物や投資による出費の増加、予定の詰め込み、怒りっぽさなども、躁状態や軽躁状態を見極める手がかりです。
本人が変化を自覚しにくい場合には、可能な範囲で家族や身近な方から見た様子も参考にします。
気分と睡眠の波を確認しながら治療内容を整えます
双極性障害の治療では、症状に応じて気分安定薬や抗精神病薬などを使用することがあります。
診察では、気分の落ち込みだけでなく、活動量や会話量、睡眠時間が増減していないかも継続的に確認します。
服薬を開始した後は、効果や副作用、日常生活への影響を確かめながら治療内容を調整していきます。
気分や睡眠、行動の変化を記録しておくと、本人が気づきにくい気分の波を診察時に共有しやすくなります。
症状が落ち着いた後も再発予防を継続します
双極性障害は、症状が改善した後も躁状態や抑うつ状態を再び繰り返す可能性があります。
再発を防ぐためには、就寝時間と起床時間を整え、睡眠不足が続かないようにすることが重要です。
調子が良いと感じる時期でも自己判断で薬を中断せず、減量や変更は医師と相談しながら進めます。
仕事や家事の負担についても確認し、気分の状態に合わせて無理のない生活を続けられるよう支援します。
双極性障害で受診する際の診療スケジュール

気分の落ち込みと高揚を繰り返している方や、周囲から普段とは異なる行動を指摘された方の相談を受け付けています。
受診までの流れや診察時間、通院のペース、診断書の取り扱いについて、あらかじめ確認しておきましょう。
初回診察では30〜45分かけて気分の経過を整理します
初診は、受付から診察、会計までを含めて30〜45分程度が所要時間の目安です。
現在現れている症状に加えて、過去の気分の高まりや睡眠時間、行動の変化についても確認します。
これまでに精神科や心療内科へ通院した経験がある方は、お薬手帳や処方内容が分かるものをご持参ください。
気分の波が現れた時期や当時の出来事をメモしておくと、これまでの経過を医師へ伝えやすくなります。
予約枠が空いていれば申し込み当日の受診も可能です
初診の予約は、WEBまたはLINEを利用して24時間申し込めます。
診療枠に空きが残っている場合は、予約手続きをした当日に診察を受けることも可能です。
当日分の予約が埋まっているときは、翌日以降に表示される空き枠から都合のよい日時を選択できます。
申し込みから受診までの日数は混雑状況によって変わるため、予約画面で最新の受付状況をご確認ください。
治療初期は約2週間ごとに気分と服薬状況を確認します
治療を開始したばかりの時期は、2週間に1回程度の通院がひとつの目安です。
診察では、気分や睡眠の変化に加え、薬の効果や眠気、ふらつきなどの副作用を確認します。
症状が落ち着き、日常生活への影響が少なくなった後は、月1回程度まで診察間隔を延ばすことがあります。
気分の変化が大きい場合は受診間隔を短くするなど、患者様の状態に応じて通院頻度を調整します。
休養が必要と判断された場合は受診日に診断書を作成できます
症状によって勤務を続けることが難しい場合は、休職に必要な診断書について診察時に相談できます。
医師が休養を必要と判断した場合には、初診当日にクリニック書式の診断書を発行することが可能です。
診断を判断するために経過の確認が必要なケースでは、複数回の診察後に作成する場合もあります。
発行の可否や療養期間、記載内容は診察を踏まえて決定され、勤務先などの指定様式には原則として対応していません。
当院で相談を受けた双極性障害の症状事例

双極性障害では、気分の落ち込みだけが目立つケースや、睡眠、行動、金銭の使い方に変化が現れるケースがあります。
ここでは、双極性障害でみられる代表的な相談内容を症状事例として紹介します。
睡眠が短くなり活動量と買い物が増えた事例
数時間しか眠っていないにもかかわらず疲労を感じず、仕事や趣味へ次々と取り組むようになった事例です。
普段より会話量が増え、必要性を十分に検討しないまま高額な買い物を繰り返していました。
本人は調子が良くなったと考えていましたが、家族が以前とは異なる行動に気づき、受診につながっています。
診察では睡眠時間や活動量、出費の変化を整理し、気分の高まりを落ち着かせるための治療を検討しました。
※症状の経過には個人差があり、回復までの期間や治療内容は患者様によって異なります。
憂うつ感と強い倦怠感により出勤できなくなった事例
朝になると強い気分の落ち込みや身体のだるさが現れ、仕事を休む日が増えていた事例です。
眠れない状態や食欲の低下も重なり、以前楽しめていた趣味にも関心を持てなくなっていました。
これまでの経過を振り返ると、睡眠時間が短くなり、普段より活発に行動していた時期も確認されました。
現在の抑うつ状態だけでなく、過去の気分の高まりも踏まえたうえで治療方針を検討しています。
※症状の経過には個人差があり、回復までの期間や治療内容は患者様によって異なります。
活動的な時期と動けない時期を交互に繰り返した事例
数週間から数か月ごとに、活発に過ごせる時期と、家事や外出が難しくなる時期を繰り返していた事例です。
活動的な時期には予定を多数入れる一方、その後は強い疲労感が現れ、横になって過ごす時間が増えていました。
本人は性格や一時的な体調不良だと考えていましたが、気分と睡眠を記録すると一定の波がみられました。
診察では気分の変化を継続して確認し、服薬と生活リズムの両面から再発予防を進めています。
※症状の経過には個人差があり、回復までの期間や治療内容は患者様によって異なります。