夜中に何度も目が覚める原因と対処法|中途覚醒の改善方法を精神科医が解説

「夜中に何度も目が覚めてしまい、朝まで熟睡できない」「眠りが浅く、日中もぼんやりする」とお悩みではありませんか。中途覚醒は不眠症のなかでも非常に多く見られる症状で、ストレスや加齢、生活習慣、こころの不調などさまざまな要因が関係しているとされています。本記事では、夜中に何度も目が覚める原因から具体的な対処法、受診の目安までをわかりやすく解説します。

目次

夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」とは?

夜中に何度も目が覚める中途覚醒とは

夜中に何度も目が覚める症状は、医学的に「中途覚醒(ちゅうとかくせい)」と呼ばれています。これは不眠症の代表的な4つの症状(入眠困難・中途覚醒・早朝覚醒・熟眠障害)のうちのひとつとされており、寝つきは悪くないものの、眠りについた後に何度も目が覚めてしまい、その後なかなか寝つけない状態を指します。

厚生労働省の調査によると、日本人の成人の約5人に1人が「夜間に途中で目が覚めて困った」と感じた経験があるとされており、中途覚醒は決して珍しい症状ではありません。とくに中高年以降に増加する傾向があり、加齢とともに睡眠の質が変化することも一因と考えられています。

夜中に何度も目が覚める状態が週に3回以上、かつ1か月以上続き、日中の眠気や疲労感、集中力低下などの不調を伴う場合には「不眠症」と診断されることがあります。一時的な中途覚醒であれば心配いらないケースも多いものの、慢性化した場合には背景に身体疾患やこころの不調が隠れている可能性があるため、放置せず適切に対処することが大切です。

中途覚醒のセルフ判定の目安

  • 就寝後、夜中に2回以上目が覚める
  • 一度目が覚めると20分以上寝つけない
  • 朝起きたときに「ぐっすり眠れた」と感じない
  • 日中に眠気・倦怠感・集中力低下がある

夜中に何度も目が覚める7つの主な原因

夜中に何度も目が覚める原因

夜中に何度も目が覚める背景には、身体的な要因と心理的な要因の双方が複雑に絡み合っているとされています。ここでは代表的な7つの原因について詳しく見ていきましょう。

1. ストレス・不安

仕事や人間関係、家庭の問題など、日常的なストレスや不安は中途覚醒の最も多い原因のひとつとされています。ストレスを感じている状態では、自律神経のうち交感神経が優位になりやすく、本来であれば睡眠中に優位になるはずの副交感神経の働きが弱くなります。その結果、眠りが浅くなり、ちょっとした物音や体動でも目が覚めやすくなるのです。

また、心配事を抱えていると、夜中に目が覚めた瞬間にさまざまな考えが頭を巡ってしまい、再び眠れなくなることも少なくありません。こうした「考えごとループ」は、中途覚醒を慢性化させる大きな要因と考えられています。

2. うつ病・不安障害

うつ病や不安障害といったこころの不調があると、夜中に何度も目が覚めるという症状が現れやすいことが知られています。とくにうつ病では、早朝覚醒(明け方に目が覚めて二度寝できない)と並んで、中途覚醒が代表的な睡眠症状とされています。

「夜中に目が覚めて、朝までに何度もトイレに行く」「目覚めるたびに気分が沈む」「寝起きが最もつらい」といった状態が続く場合には、こころの不調が背景にある可能性があります。睡眠の問題はうつ病の初期症状として現れることも多いため、早めに専門家に相談することが大切です。

3. 睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が一時的に止まったり浅くなったりする病気で、夜中に何度も目が覚める大きな原因のひとつとされています。呼吸が止まることで体内の酸素濃度が下がり、脳が「息苦しい」と感じて覚醒反応を起こすため、本人は気づかないうちに何十回も目が覚めていることがあります。

大きないびき、寝ている途中で息が止まると指摘されたことがある、起床時に頭痛や口の渇きがある、日中に強い眠気がある、といった場合にはSASの可能性が考えられます。専門の医療機関での検査を受けることが推奨されます。

4. 加齢による睡眠の変化

年齢を重ねると、睡眠の構造そのものが変化することが分かっています。若年期には深いノンレム睡眠が多いのに対し、加齢とともに深い睡眠の割合が減少し、浅い睡眠が増える傾向にあります。そのため、ちょっとした刺激でも目が覚めやすくなるのです。

また、体内時計の働きも加齢で変化し、就寝時刻・起床時刻が前倒しになる傾向も見られます。「歳をとってから夜中に目が覚めるようになった」というのは、ある意味で自然な変化ともいえますが、生活に支障が出ている場合は対処を検討する必要があります。

5. カフェイン・アルコールの影響

コーヒーや紅茶、緑茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインは、覚醒作用が長時間持続するため、午後以降の摂取は中途覚醒の原因になりやすいとされています。カフェインの作用は摂取後5〜7時間程度続くと言われており、夕方以降のカフェイン摂取は睡眠の質を大きく下げる可能性があります。

一方、アルコールは寝つきを良くするように感じられるものの、代謝の過程で眠りを浅くし、夜中の覚醒を増やすことが分かっています。「寝酒は不眠の原因になる」と言われるのはこのためです。

6. 生活習慣の乱れ

不規則な生活や夜型の生活習慣、寝る直前までスマートフォンを見続ける習慣なども中途覚醒を引き起こす要因とされています。とくにスマートフォンやパソコンから発せられるブルーライトは、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑えてしまい、眠りを浅くする原因になります。

また、運動不足や昼寝のし過ぎ、寝室環境の悪さ(暑さ・寒さ・騒音・明るさ)なども、夜間の覚醒を増やす要因になります。

7. 身体疾患(頻尿・痛み等)

夜間頻尿、関節痛、腰痛、皮膚のかゆみ、咳、胃食道逆流症、心不全、甲状腺機能異常など、さまざまな身体疾患が中途覚醒の原因となることがあります。とくに高齢者の場合、夜中にトイレに起きることが何度も目が覚める主な原因となっているケースも多く見られます。

身体的な不調が続いている場合には、まずかかりつけ医に相談し、原因となっている疾患を治療することが睡眠改善への第一歩となります。

夜中に目が覚める時間帯別の原因

夜中に目が覚める時間帯別の原因

夜中に何度も目が覚めるとき、目が覚める「時間帯」にも傾向があることをご存じでしょうか。東洋医学の考え方や近年の睡眠研究をもとに、時間帯別に考えられる原因を解説します(あくまで目安としてお読みください)。

深夜1〜3時に目が覚める

深夜1〜3時は、本来であればもっとも深い睡眠(深睡眠・徐波睡眠)が現れやすい時間帯とされています。この時間帯に何度も目が覚めてしまう場合、ストレスや不安、自律神経の乱れが関係している可能性が考えられます。また、東洋医学では1〜3時は「肝(かん)」の時間帯とされ、ストレスや怒り、疲労が蓄積していると目が覚めやすいと言われています。

この時間帯の覚醒が続く場合は、就寝前のリラックス習慣を取り入れる、日中のストレスマネジメントを行うなどの対策が有効とされています。

深夜3〜5時に目が覚める

深夜3〜5時に目が覚めて、その後眠れなくなるパターンは、うつ病や不安障害でよく見られる「早朝覚醒」に近い症状とされています。この時間帯はコルチゾール(ストレスホルモン)の分泌が高まり始める時間でもあるため、心身が緊張状態にあると目覚めやすくなります。

東洋医学では3〜5時は「肺」の時間帯とされ、悲しみや喪失感などの感情が関係しているとも言われます。この時間帯の覚醒が2週間以上続く場合は、こころの不調も視野に入れて専門家に相談することをおすすめします。

明け方に目が覚める

明け方(5時〜起床予定時刻の2時間以上前)に目が覚めて二度寝できない状態は、典型的な「早朝覚醒」と呼ばれます。加齢によるものの場合もありますが、うつ病や更年期障害、ホルモンバランスの変化などが背景にある可能性も考えられます。

明け方の覚醒に加えて、日中の気分の落ち込みや興味の喪失、食欲の低下などが見られる場合には、早めに心療内科・精神科を受診することが推奨されます。

時間帯 考えられる主な原因 対応の目安
1〜3時 ストレス・自律神経の乱れ リラックス習慣・ストレスケア
3〜5時 こころの不調・コルチゾール上昇 専門家への相談を検討
5時以降 加齢・うつ病・更年期 2週間以上続けば受診推奨

夜中に何度も目が覚めることで起きる健康リスク

夜中に何度も目が覚める健康リスク

夜中に何度も目が覚める状態を放置すると、心身にさまざまな影響が生じる可能性があるとされています。「ただの寝不足」と軽視せず、早めに対処することが大切です。

中途覚醒の慢性化で生じうる健康リスク

  • 日中の眠気・集中力低下:仕事や勉強のパフォーマンス低下、事故リスクの上昇
  • 免疫力の低下:風邪をひきやすくなる、感染症にかかりやすくなる
  • 生活習慣病リスクの上昇:高血圧・糖尿病・肥満との関連が指摘されています
  • こころの不調:うつ病・不安障害の発症リスクが高まるとされています
  • 認知機能の低下:記憶力低下や認知症リスクとの関連も研究されています
  • ホルモンバランスの乱れ:成長ホルモンや性ホルモンの分泌低下
  • 肌荒れ・老化の促進:肌のターンオーバーの乱れ

とくに睡眠不足が慢性化すると、日中の判断力や反応速度が著しく低下することが知られています。米国の研究では、睡眠時間が6時間未満の状態が続くと、認知機能が徹夜したのと同等のレベルまで落ちることが報告されており、自覚以上に身体への負担は大きいと考えられています。

夜中に何度も目が覚める時の対処法【即効性のあるもの】

夜中に目が覚めた時の対処法

実際に夜中に目が覚めてしまったとき、すぐに実践できる対処法をご紹介します。「眠れない」と焦ってしまうとかえって覚醒が強まりますので、落ち着いて取り組んでみてください。

1. 起きてしまった時の対応

夜中に目が覚めてしまい、20分以上経っても眠れない場合は、無理に布団のなかで「眠ろう、眠ろう」と頑張らないことが大切です。眠れないまま布団のなかにいると、「布団=眠れない場所」という条件付けが脳に形成されてしまい、不眠が悪化する可能性があるとされています。

20分経っても眠れないときは、いったん布団から出て、薄暗い部屋で読書をしたり、リラックスできる音楽を聴いたりして過ごしましょう。スマートフォンの画面はブルーライトで覚醒を促すため、できるだけ見ないようにすることがポイントです。眠気を感じてきたら、再び布団に戻ります。

2. 4-7-8呼吸法

4-7-8呼吸法は、米国の医師アンドルー・ワイル博士が提唱した呼吸法で、副交感神経を優位にしてリラックス状態に導く効果が期待されています。中途覚醒した夜にも取り入れやすく、即効性のあるリラックス法として知られています。

4-7-8呼吸法の手順

  1. 口から息をすべて吐き切ります
  2. 口を閉じ、鼻から4秒かけて静かに息を吸います
  3. 息を止めて、心のなかで7秒数えます
  4. 口から8秒かけてゆっくり息を吐き切ります
  5. これを4セット繰り返します

※めまいを感じた場合は中止してください

3. 筋弛緩法

筋弛緩法(漸進的筋弛緩法)は、筋肉に意識的に力を入れてから一気に脱力することで、心身の緊張をほぐすリラクゼーション法です。中途覚醒時の身体のこわばりや、ストレスによる入眠困難に効果があるとされています。

具体的には、両手をぎゅっと握って5秒間力を入れ、その後一気に脱力します。同様に、肩・腕・顔・脚の各部位で、力を入れる→脱力するを繰り返します。脱力したときの「ふっと力が抜ける感覚」に意識を向けることがポイントです。

夜中に何度も目が覚めるのを防ぐ睡眠改善法

夜中に目が覚めるのを防ぐ睡眠改善法

中途覚醒を根本的に減らすためには、日々の生活習慣や寝室環境を整える「睡眠衛生」の改善が不可欠とされています。以下の項目を少しずつ生活に取り入れていきましょう。

1. 睡眠衛生の改善

睡眠衛生とは、良質な睡眠を得るために必要な生活習慣と環境のことを指します。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド」でも、規則正しい生活リズム、適切な睡眠時間、快適な寝室環境の重要性が強調されています。

具体的には、毎日同じ時刻に寝起きする、休日もできるだけ生活リズムを崩さない、朝起きたら太陽の光を浴びる、といった基本を守ることが大切です。

2. 就寝前のルーティン

就寝の1〜2時間前から、リラックスできる「眠る準備」を始めることが推奨されます。ぬるめのお湯(38〜40度)に15分ほど浸かる、ストレッチや軽いヨガをする、ハーブティーを飲む、読書をするなど、自分に合ったルーティンを見つけましょう。

逆に、就寝直前の激しい運動、熱いお風呂、重い食事、刺激的な映像などは、交感神経を刺激して睡眠の質を下げるため避けることが望ましいとされています。

3. 光環境の調整

光は体内時計を整える最も強力な要素とされています。朝起きたら15〜30分以内にカーテンを開けて太陽光を浴びると、メラトニンの分泌リズムが整い、夜の睡眠の質が向上するとされています。

夜は反対に、就寝の1〜2時間前から照明を暗めの暖色系に切り替え、スマートフォンやパソコンの使用を控えることがポイントです。寝室は真っ暗にするか、ごく弱い間接照明にすると深い眠りに入りやすくなります。

4. カフェイン・アルコール管理

カフェインは午後2時以降は控えることが理想とされています。コーヒーや紅茶のほか、緑茶、烏龍茶、エナジードリンク、チョコレートにもカフェインが含まれているため注意が必要です。

アルコールは寝つきを良くするように感じられても、結果的に中途覚醒を増やす原因になります。睡眠改善のためには、就寝3時間前以降の飲酒は控えるか、量を減らすことが推奨されます。

5. 運動習慣

適度な有酸素運動は、睡眠の質を高めることが多くの研究で示されています。ウォーキング、軽いジョギング、サイクリング、水泳などを週3〜5回、1回30分程度行うことが目安とされています。

ただし、就寝直前の激しい運動はかえって覚醒を促してしまうため、運動は夕方頃までに済ませるようにしましょう。

夜中に目が覚めるセルフチェックリスト(10項目)

夜中に目が覚めるセルフチェック

ご自身の中途覚醒がどの程度のものなのか、以下のセルフチェックリストで確認してみましょう。3つ以上当てはまる場合は生活習慣の見直しを、5つ以上当てはまる場合は医療機関への相談を検討することをおすすめします。

  • 週に3回以上、夜中に目が覚める
  • 1回の睡眠で2回以上目が覚めることがある
  • 夜中に目が覚めると、20分以上寝つけない
  • 朝起きたときに「ぐっすり眠れた」と感じない
  • 日中に強い眠気や倦怠感がある
  • 気分が落ち込みやすく、何をしても楽しめないと感じる
  • いびきが大きい、または寝ている間に息が止まると指摘されたことがある
  • 就寝前にスマートフォンを1時間以上見ている
  • 寝る前にコーヒー・お酒を飲む習慣がある
  • 不眠の状態が1か月以上続いている

このチェックリストはあくまで目安であり、診断ではありません。気になる項目が多い場合や日常生活に支障が出ている場合は、早めに医療機関に相談することをおすすめします。

夜中に何度も目が覚める場合に受診すべき診療科

夜中に何度も目が覚める場合の受診科

夜中に何度も目が覚める状態が続き、日常生活に支障をきたす場合には、医療機関への相談を検討しましょう。症状や背景によって、相談すべき診療科は異なります。

症状の特徴 受診の目安となる診療科
気分の落ち込み・不安が強い 心療内科・精神科
大きないびき・無呼吸の指摘 呼吸器内科・睡眠外来
夜間頻尿が原因 泌尿器科
更年期症状を伴う 婦人科
身体の痛みが原因 整形外科・内科
原因がはっきりしない まずはかかりつけ医・心療内科

とくに、「気分が沈む」「やる気が出ない」「不安が強い」といったこころの不調を伴う中途覚醒の場合は、心療内科・精神科への相談が推奨されます。睡眠の問題はこころの不調の初期サインとして現れることが多く、早期に対処することで症状の悪化を防げる可能性があります。

柏駅前メンタルクリニックでは、不眠や中途覚醒のお悩みについて、お一人おひとりの生活背景や心身の状態を丁寧にお伺いした上で、適切なアドバイスや治療をご提案しています。「眠れない日が続いてつらい」と感じたら、お気軽にご相談ください。

夜中に目が覚める時に処方される治療・薬

夜中に目が覚める時の治療と薬

医療機関では、中途覚醒の原因や程度に応じて、生活指導、認知行動療法、薬物療法などを組み合わせた治療が行われます。ここでは一般的な治療法について解説します(実際の処方は医師の判断によります)。

1. 不眠症に対する認知行動療法(CBT-I)
睡眠に対する誤った思い込みや不安を修正し、適切な睡眠習慣を身につけていく心理療法です。薬を使わずに不眠を改善する方法として、世界的に第一選択とされています。

2. 睡眠薬・睡眠導入薬
症状や原因に応じて、ベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系・メラトニン受容体作動薬・オレキシン受容体拮抗薬など、さまざまなタイプの薬が使用されます。中途覚醒に対しては、作用時間の長めの薬や、自然な眠りに近づけるタイプの薬が選ばれることが多いとされています。

3. 抗うつ薬・抗不安薬
うつ病や不安障害が背景にある場合には、睡眠を改善する作用のある抗うつ薬や、不安を和らげる薬が処方されることがあります。

4. 漢方薬
体質や症状に応じて、酸棗仁湯(さんそうにんとう)、抑肝散(よくかんさん)、加味帰脾湯(かみきひとう)などの漢方薬が処方されることもあります。

注意:睡眠薬は自己判断で市販薬を長期間使用したり、他人から譲り受けて服用したりすることは避けてください。必ず医師の診察を受け、適切な処方を受けることが大切です。また、お酒との併用は危険ですので絶対に避けましょう。

夜中に何度も目が覚めることに関するよくある質問

夜中に何度も目が覚めることに関するよくある質問

Q1. 夜中に2回ほど目が覚めるのは異常ですか?

夜中に1〜2回程度目が覚めること自体は珍しいことではなく、すぐに再入眠できて翌日に支障がなければ、必ずしも異常とは言えません。ただし、目が覚めた後に長時間眠れない、日中に眠気や倦怠感があるといった場合は、改善を検討した方がよいでしょう。

Q2. 中途覚醒は加齢のせいですか?治りますか?

加齢による睡眠構造の変化は自然なことですが、生活習慣の改善や適切な治療によって、症状を和らげることは十分可能とされています。「歳のせい」と諦めず、気になる場合は専門家に相談してみてください。

Q3. 寝酒で眠るのは良くないのですか?

アルコールには寝つきを良くするように感じられる作用がありますが、代謝の過程で覚醒作用のある物質が生じ、眠りが浅くなったり中途覚醒が増えたりすることが分かっています。睡眠改善の観点からは、寝酒の習慣はおすすめできません。

Q4. 市販の睡眠改善薬は使ってもよいですか?

市販の睡眠改善薬は、一時的な不眠に対しては使用できる場合もありますが、長期間の連用はおすすめできません。慢性的な中途覚醒には根本原因への対処が必要ですので、医療機関への相談を検討してください。

Q5. 夜中に目が覚めた時、時計を見てもいいですか?

時計を見ることはおすすめできません。「あと何時間しか眠れない」と意識することで不安が高まり、かえって眠れなくなってしまうことがあるためです。寝室の時計は見えない位置に置くことをおすすめします。

Q6. 昼寝は中途覚醒を悪化させますか?

長時間の昼寝や夕方以降の昼寝は、夜の睡眠の質を下げる可能性があります。昼寝をする場合は、午後3時までに20〜30分程度にとどめることが推奨されます。

Q7. ストレスを減らせば中途覚醒は改善しますか?

ストレスは中途覚醒の大きな要因のひとつですので、ストレスマネジメントは改善に有効とされています。ただし、ストレス以外にも複数の要因が絡んでいる場合がありますので、改善が見られない場合は専門家に相談してみましょう。

Q8. 心療内科を受診するのは大げさでしょうか?

不眠は決して大げさな症状ではなく、心療内科・精神科でも非常に多いご相談のひとつです。早めに相談することで悪化を防ぎ、こころの不調の早期発見にもつながります。気軽にご相談ください。

まとめ|夜中に何度も目が覚める悩みを解決するために

夜中に何度も目が覚める悩みを解決するためのまとめ

夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」は、ストレスや加齢、生活習慣、こころの不調、身体疾患など、さまざまな要因が関係する症状です。一時的なものであれば心配いらないケースも多いものの、慢性化すると日中の不調や生活習慣病、こころの不調などにつながる可能性があるため、早めの対処が大切です。

まずは生活習慣や寝室環境の見直しから始め、4-7-8呼吸法や筋弛緩法などのリラックス法を取り入れてみましょう。それでも改善しない場合や、気分の落ち込み・強い不安を伴う場合には、心療内科・精神科などの医療機関にご相談ください。睡眠は心身の健康の土台です。お一人で抱え込まず、専門家のサポートを受けながら、少しずつ良い眠りを取り戻していきましょう。

参考文献

※本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、診断・治療を行うものではありません。気になる症状がある場合は、医療機関にご相談ください。

この記事を書いた人

疾患の根治はもちろん、患者様の生活の質を重視した治療のサポートをコンセプトに、医療観点で専門的知見から正しい医療情報の発信を心がけています。

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