自律神経失調症とは
自律神経失調症は、自律神経の働きが正常に進まなくなった状態を指します。自律神経は、日常的に私たちの体を管理する役目を果たす「交感神経」と「副交感神経」の二つに大別されます。
交感神経は主に日中の活動を活性化させる役割があり、心拍数を上げたり、血圧を調整したりします。これに対して、副交感神経は夜間に体を休ませ、消化活動を促進するなど、リラックスを導くための機能を持っています。
これら二つの神経は、綱引きのように互いに均衡を保ちつつ、体のさまざまな自律的機能を管理しています。しかし、慢性的なストレスや不適切なライフスタイルが続くと、このバランスが崩れることがあります。その結果、体調不良や精神的な症状として自律神経失調症が現れるのです。
自律神経失調症になると夜眠れない、疲れが取れないなど日常生活に悪影響を与えるため、症状を疑ったら早めに当院までご相談ください。
自律神経失調症を発症する原因
自律神経失調症は、交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで発症します。主な原因は、ストレスや生活習慣の乱れ、過労、睡眠不足などが挙げられます。また、ストレスが多い環境や、不規則な生活を長期間続けることも、この症状を引き起こす要因となります。
加えて、遺伝的な要素や、ホルモンの変動も関与している場合があります。これらが複合的に作用することで、体の調子を整える自律神経に負荷がかかり、さまざまな症状として心身に症状が現れるのです。
自律神経失調症の主な症状
自律神経失調症は、心身に影響を及ぼす病気であり、体調不良を引き起こす身体的な症状と、感情の不安定さやストレスに関連した精神的な症状の両方が見られるのが特徴です。ぞれぞれ見られる具体的な症状は以下の通りです。
・頭痛 ・火照り、多汗 ・めまい、耳鳴り ・慢性的な肩こり、腰痛 ・頻尿、残尿感 など
・イライラ ・不安感、焦燥感 など
自律神経失調症の治療法
自律神経失調症の治療には「ストレス管理」「ライフスタイルの見直し」「薬物療法」の3つの手法が取られています。それぞれの治療法の特徴は以下の通りです。
・ストレス管理
自律神経失調症の主な原因の一つはストレスです。これを和らげるためには、ストレッチやリフレッシュできる趣味を持つことが効果的です。リラクゼーション法として、深呼吸、ヨガ、瞑想を日常に取り入れることで心身の調和が期待できます。
さらに、信頼できる友人と過ごす時間も、心の負担を軽減する助けとなります。日々のストレスをうまく解消することで、症状の改善が期待できます。
・ライフスタイルの見直し
自律神経失調症の症状を軽減するためには、生活習慣の改善が鍵となります。まず、規則的な睡眠を心掛け、バランスの取れた食事を心がけることが重要です。
また、毎日の食事を一定の時間に摂ることで体のリズムが整い、自律神経の乱れを防止できます。ウォーキングやジョギングといった有酸素運動も、ストレス軽減と自律神経の調整に貢献します。日々の生活リズムを整えることで、心身の安定が図られるでしょう。
・薬物療法
自律神経失調症の症状が重い場合には、薬物療法が必要になることがあります。医師による診断のもと、睡眠を助ける薬や抗うつ薬が処方されることがあります。
ただし、薬に頼るだけでなくストレス管理やライフスタイルの改善も同時に進めることが、より大きな治療効果を期待するために不可欠です。薬は一時的なサポートに過ぎないため、症状の根本的な改善に他の治療法も並行して行うことが大切です。
自律神経失調症の診断方法
自律神経のバランスを崩す要因の一つとして、ストレスが大きな影響を及ぼすことが知られています。特に、几帳面で責任感が強く、日常からストレスを受けやすい人々は、自律神経失調に陥りやすいとされています。
もしも、自律神経失調症かもしれないと不安を抱えたら、次のチェックリストで自己評価を行ってみてください。複数の項目に該当する場合は、自律神経失調症の可能性が考えられますので、早めに当院までご相談ください。
引用:けいクリニック